陰陽五行説とは
こんにちは、AKIです。
Studio U. のCS60では、施術の中に 東洋医学の視点 をさりげなく取り入れています。
その中でも特に大切にしているのが 陰陽のバランス と、自然界のエネルギーの巡りを表す 五行(木・火・土・金・水) の考え方です。
五行と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、本来は 普段の生活にも取り入れやすく、体や心のリズムを整えるヒントになる考え方 です。
今回は、
「陰陽五行とは何か?」
「それぞれの要素がどう影響し合っているのか?」
という基本の部分を、わかりやすく紹介していきます。
CS60の施術で意識していること、
日常の自分の体調の見方、
季節や感情のゆらぎへのヒント、
としても役立つ内容なので、一緒に学んでいきましょう。
陰と陽のバランスとは
からだの調和を決める “二つの性質”
東洋医学の最も基本にあるのが、陰(いん)と陽(よう) の考え方です。
陰と陽は、光と影・動と静・温と冷のように、互いに対になって働く性質を持っています。
どちらかが良い、悪いという話ではなく、どちらかに偏りすぎたときに不調が生まれる と考えられています。
陽の性質
外へ向かう、温める、動く、巡る
・活動的
・熱がこもりやすい
・気が上に上がりやすい
陽が強すぎると
・イライラする
・顔が熱い
・眠りが浅い
・動悸や焦り
陰の性質
内へ向かう、冷やす、蓄える、落ち着かせる
・静か
・冷えやすい
・水分を溜めやすい
陰が強すぎると
・冷える
・気力がわかない
・むくみ
・だるさが抜けない
健康とは「陰と陽がちょうどいい位置で揺れている状態」
東洋医学では、完璧に真ん中にいられる人はいないと考えます。
季節・年齢・生活習慣・ストレスなどで、誰でも陰陽のバランスは揺れ動くもの。
大切なのは、偏ったときに元の位置へ戻れる力があること。
これが「調子が良い」という感覚につながります。
五行とは?
自然とからだを5つの性質で読み解く考え方
陰陽が“二つのバランス”を示すのに対し、五行(木・火・土・金・水) は、自然界や人の体の働きを 5つの性質 に分類したものです。
五行の特徴は、単に性質を並べるだけでなく、臓器・感情・味(食養生)などとも深く結びついている点。
五行を知ることで、
「今の自分はどこが弱っているのか」
「どの要素を補うと調子が整うのか」
といったヒントが見えてきます。
ここでは、五行それぞれの性質と、体との関係を簡単に紹介します。
● 木(もく)
成長・拡張・のびやかさ
五行の“スタート”を担当するのが木。
植物が上へ伸び、枝を広げていくイメージです。
臓器:肝(かん)
肝臓・自律神経・血流調整
感情:怒り・イライラ
味:酸味
木のエネルギーが乱れると
・イライラしやすい
・決断しにくい
・肩こりや首こり
整っていると
・前向きに動ける
・朝のスタートが軽い
● 火(か)
熱・興奮・活性化
火はエネルギーが最も高まる性質。
心がワクワクしたり、活動が盛んになる時期を象徴します。
臓器:心(しん)
心臓・血流・精神活動
感情:喜び・興奮
味:苦味
火が強すぎると
・落ち着かない
・眠りが浅い
・動悸
整っていると
・やる気が湧く
・気分が明るく安定
● 土(ど)
安定・調整・受け止める働き
土は中心としてバランスを保つ性質。
消化吸収や思考の土台をつくる役割があります。
臓器:脾(ひ)・膵臓
胃腸・免疫・血糖調整
感情:思い悩み・憂い
味:甘味
土が弱ると
・胃腸の不調
・だるさが取れない
・考えすぎて疲れる
整っていると
・心身ともに安定
・ブレにくい土台ができる
● 金(ごん)
収縮・整理・切り替え
金の性質は「手放す力」。
呼吸・免疫・皮膚の働きとも関係しています。
臓器:肺(はい)
呼吸・免疫
感情:悲しみ・憂鬱
味:辛味
金が乱れると
・呼吸が浅い
・落ち込みやすい
・皮膚トラブル
整っていると
・切り替えが早い
・呼吸が深く、落ち着きが戻る
● 水(すい)
蓄える・冷却・安定
生命力の“根っこ”を示す性質で、体力や回復力に関係します。
臓器:腎(じん)
腎臓・ホルモン系・骨・成長
感情:恐怖・不安
味:塩味
水が弱ると
・冷え
・疲れやすい
・むくみ
・腰のだるさ
整っていると
・体力が安定
・回復が早く、疲れが残りにくい
五行は互いに支え合い、抑え合う
五行は単独では存在せず、強すぎると弱める力が働き、弱ければ助ける力が働きます。
・木が強すぎ → 土(胃腸)を弱らせる
・水が弱る → 火(心)が暴走しやすい
こうした関係を理解することで、自分の不調の“背景にある原因”を見つけるヒントになります。
五行の関係性 ― 相生(そうしょう)と相克(そうこく)
五行の特徴は、「木・火・土・金・水」がただ並んで存在するわけではない という点にあります。
それぞれが互いを助け、時に制御しながら、体と心のバランスを保つ仕組みをつくっている のです。
ここでは、その2つの関係性について紹介します。
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■ 相生(そうしょう)=育て合う・助け合う関係
五行が 良い循環でつながる流れ のことを相生といいます。
木 → 火 → 土 → 金 → 水 → 木(循環)
自然の営みのように、一つの要素が次の要素を育てていく関係です。
例
● 木は火を生む
(木が燃えて火になる → 肝の調子が整うと心も整いやすい)
● 火は土を生む
(火が燃えて土をつくる → 心が整うと胃腸も軽くなる)
● 土は金を生む
(土が金属を生む → 胃腸が整うと呼吸や免疫も安定しやすい)
● 金は水を生む
(金属が水滴を生む → 呼吸が整うと腎の働きが高まりやすい)
● 水は木を生む
(水が木を育てる → 体力が満ちると行動力が生まれる)
このように、五行は常に循環しています。
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■ 相克(そうこく)=抑え合う・制御し合う関係
五行が 強すぎるものを調整し、過剰な偏りを防ぐ力 のことを相克といいます。
木 → 土 → 水 → 火 → 金 → 木(制御)
偏りが出ると不調につながるのは、
この相克の流れがうまく働かないときです。
例
● 木は土を抑える
ストレス(木)が強すぎると胃腸(土)が弱る
→ 春に胃が重くなる人が多いのはこれ
● 土は水を抑える
胃腸の弱り(土)が続くと腎(水)にも負担が出る
→ 疲れやすさ、むくみ
● 水は火を抑える
水(腎)が弱ると火(心)が暴走
→ 動悸、不安、眠りの質の低下
● 火は金を抑える
火が強くなると肺(金)が消耗
→ 呼吸が浅い、喉の乾き、疲弊感
● 金は木を抑える
肺(金)が弱ると肝(木)を制御できず情緒不安定に
→ ため息が多い、怒りやすい
五行はこの「助け合い」「抑え合い」の両方があることで、心身のバランスを維持しています。
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■ CS60と五行の関係
CS60の施術では、五行のどの要素が強いか・弱いかが体の反応として現れることがあります。
・木(肝)の滞り → 肩・脇腹・首の張り
・土(脾)の弱り → お腹の冷え、むくみ
・水(腎)の低下 → 腰のだるさ、足の重さ
・火(心)の過剰 → 胸・頭の熱感、落ち着かなさ
・金(肺)の不調 → 呼吸の浅さ、背中の硬さ
CS60で体の巡りを整えると、五行のバランスが自然と元の位置に戻っていくような変化が起こります。
これは五行の「調和」を促すアプローチとも言えるため、CS60は東洋医学との相性がとても良い施術法と考えています。
五行を日常に取り入れるセルフケア
ムリなく続けられる“自然の整え方”
五行の考え方は、実はとてもシンプルで、毎日の生活の中で自然に取り入れられる内容ばかりです。
ここでは、五行それぞれのエネルギーを整えるためのやさしいセルフケア を紹介します。
● 木(肝)タイプ
キーワード:成長・拡張・のびやかさ
乱れやすい症状:イライラ、肩こり、決断しにくい
セルフケア
・朝に軽くストレッチ(特に脇腹・体側)
・深呼吸を増やす(息を長く吐く)
・酸味(レモン、梅干し)を少量取り入れる
・自然の中を歩く(木のエネルギーを取り入れる)
こんな人に:肩こりが強い、春に不調が出やすい
● 火(心)タイプ
キーワード:熱・興奮・活動
乱れやすい症状:不眠、動悸、落ち着かない
セルフケア
・寝る前にスマホを控える
・カフェインを控えめにする
・苦味(ゴーヤ、緑茶)を少し取り入れる
・胸を開くストレッチ(肩の力を抜く)
こんな人に:頭が常に働いてしまう、眠りが浅い
● 土(脾・胃腸)タイプ
キーワード:安定・消化吸収・土台
乱れやすい症状:胃の重さ、むくみ、考えすぎ
セルフケア
・冷たい飲み物を控える
・温かいスープや味噌汁を習慣にする
・甘味は“自然の甘み”を選ぶ(さつまいも・かぼちゃ)
・食事はよく噛む
こんな人に:疲れがとれない、湿気が苦手、夏バテしやすい
● 金(肺)タイプ
キーワード:収縮・整理・切り替え
乱れやすい症状:呼吸の浅さ、気分の落ち込み、皮膚症状
セルフケア
・鼻からゆっくり吸って、細く長く吐く
・部屋の換気をしっかり行う
・辛味(ネギ、生姜)を軽く取り入れる
・胸郭を広げるストレッチ
こんな人に:秋に気分が落ちやすい、呼吸が浅い
● 水(腎)タイプ
キーワード:蓄える・冷却・回復
乱れやすい症状:冷え、腰のだるさ、むくみ、疲れやすい
セルフケア
・腰を冷やさない(カイロ・腹巻き)
・塩味は質にこだわる(自然塩を少量)
・湯船に浸かる習慣
・下半身を温めるストレッチ
・早く寝る(腎は夜に回復)
こんな人に:冬に弱い、疲れが残る、足が重い
まとめ
五行の考え方はCS60との相性がとても良く、私自身も施術に活かすために日々学んでいます。
家庭でも五行の視点を取り入れながら、体調や気分のゆらぎを日々観察しています。
特に今のように、冬の寒さが続いたかと思えば突然ポカポカした日がやってくるなど、気候が不安定な季節は体も影響を受けやすいものです。
こうしたときこそ、
五行の性質をヒントに
・食事
・生活リズム
・CS60でのケア
・ピラティスでの呼吸と巡りの調整
を組み合わせることで、無理なく体を整えやすくなります。
ぜひ皆さんも、五行の考え方を日常のちょっとしたセルフケアのヒントとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
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本記事の内容は、健康に関する一般的な情報提供を目的としており、医学的アドバイスや診断に代わるものではありません。
体質や健康状態には個人差がありますので、体調に不安がある場合や治療中の方は、必ず医師や専門家にご相談ください。