『育児日記』出版のお知らせ──育児休業という選択がくれた贈りもの
こんにちは、AKIです。
今日は、少しだけ特別なお知らせがあります。
このたび、私自身の育児休業の記録をもとにしたエッセイ『育児日記』をKindleで出版しました。
本書は、第二子の出産を機に育児休業を取得した私が、日々の出来事や家族との時間、そしてその中で少しずつ変わっていく気持ちの変化を綴った記録です。
産後の妻を支える中で気づいたこと、
赤ちゃん返りをする長女との関わり、
次女の成長を間近で見守る喜び──
小さな日々の積み重ねが、家族のかたちを少しずつ育てていく、
そんな手触りのある記録になればと願いながら書きました。
育児休業を考えている方、
パートナーを支えたいと思っている方、
あるいは、家族と過ごす時間の意味を見つめ直したい方へ、
そっと寄り添うような一冊になれば嬉しいです。
そして今週は、ちょうど母の日。
毎日当たり前のように家族のことを考えて、子どもと向き合っているお母さんたちに、心からの「ありがとう」を伝えたいなと思っています。
この本に書いた日々も、そんな母たちの姿に何度も助けられながら過ごしてきた時間でした。
読んでくれた誰かが、「自分の時間」や「家族との時間」をちょっと見つめ直すきっかけになったら幸いです。
書籍リンク
『育児日記 』は、以下よりご覧いただけます。
Kindle Unlimitedでも読むことができます。
▶︎ Amazonで読む(Kindle)
本書より一節をご紹介します。
育児休業を取るなんて、想像もしていなかった。
だけど、ある日、ふと思った。
今、家族と過ごさなかったら、
きっと、もう二度と取り戻せない。
そんな小さな焦りのようなものが、
心の奥にずっと引っかかっていた。
長女のときは、そばにいられなかった。
次女のときは、そばにいたいと思った。
それだけだった。
不安はたくさんあった。
収入のこと、仕事のこと、将来のこと。
それでも、目の前の一日を、一緒に過ごすことを選んだ。
子どもたちの泣き声。
走り回る小さな足音。
寝不足の朝。
食卓での小さなやりとり。
散歩道で拾った石ころ。
ひとつひとつは、特別なものじゃない。
でも、それらを積み重ねた日々こそが、
確かに家族のかたちを作っていった。
できることは少ない。
たぶん、これからもずっと少ないままだろう。
それでも、そばにいることならできる。
一緒に笑い、一緒に泣き、そんなふうに日々を重ねることならできる。
この本は、そんな僕たちの日々を記録したものだ。
たぶん、目立つような出来事は何もない。
でも、きっといつか振り返ったとき、
かけがえのない時間だったと思えるような、そんな日々。
もし、今、育児に向き合っている父親や母親がいるなら。
「そばにいたい」と願う誰かがいるなら。
この小さな記録が、
ほんの少しでも、
あなたの選択を肯定する力になれたらうれしい。
僕たちは、今日もまた、
どこか遠い未来につながる一歩を、
静かに踏みしめている。