糖質について考えてみる

先日ご案内した 健康カウンセリング ですが、ありがたいことに早速お申し込み・お問い合わせをいただいています。

「気になってはいたけれど、誰に相談したらいいかわからなかった」

「自分の体質や血液データを理解してみたい」

そんな声も多く、必要としてくださる方がいることに、改めて嬉しさを感じています。

カウンセリングはまだまだ募集中なので、興味のある方はお気軽にご連絡ください。

そして、実際にご相談をいただく中で、多くの方が共通して気にしているテーマ がありました。

それが、今回取り上げる “糖質” です。

甘いものがやめられない

食後に眠くなる

疲れやすい

イライラしやすい

これらの背景に、実は 糖質とエネルギー代謝の深い関係 が隠れています。

そこで今回は、日々のエネルギーの源である「糖質」について、改めて丁寧に紐解いていきたいと思います。


糖質とは何か? なぜ“特別扱い”されるのか

糖質・脂質・たんぱく質はどれも体に欠かせないエネルギー源ですが、その中で 最も早く、最もシンプルにエネルギーへ変換される のが糖質です。

まずは、その性質から整理してみましょう。

糖質は“すぐに使えるエネルギー”

糖質には

  • 単糖類(ブドウ糖・果糖)

  • 二糖類(ショ糖・麦芽糖)

  • 多糖類(デンプンなど)

といった種類があり、これらを総称して「糖質」と呼びます。

糖質の最大の特徴は、

  • 消化が早い

  • 吸収がスムーズ

  • 細胞内で即エネルギーになる

という扱いやすさです。

脂質やたんぱく質のように複雑な分解がほとんど必要ないため、体にとっては「すぐ使える燃料」として重宝されます。

血糖値を通して、ホルモン・自律神経に影響する

糖質は体のエネルギー源であると同時に、血糖値を大きく動かすという特徴があり、これが体調にも大きな影響を与えます。

血糖値が急上昇すればインスリンが働き、逆に急降下すればストレスホルモンが分泌されます。

そのため糖質は、

  • ホルモンバランス

  • 自律神経

  • 集中力

  • 気分の安定

こうした心身の働きに深く関係する栄養素でもあるのです。

加工食品に多く使われやすい理由は“扱いやすさ”

糖質は味を整えやすく、保存性も高いため、

加工食品でも幅広く利用されています。

ここでは深く触れませんが、

「なぜこんなに多くの食品に糖質が含まれているのか?」

という背景を知っておくことは、

日々の選択に役立ちます。


脂質・たんぱく質との違い ― なぜ糖質ばかりに偏りやすくなるのか

糖質・脂質・たんぱく質は、どれも体のエネルギー源になります。

しかし、それぞれがエネルギーに変わるまでの“プロセス”はまったく違います。

その違いが、「糖質ばかりを求めてしまう体の仕組み」 に直結しています。

脂質・たんぱく質は「エネルギーになるまでに手間がかかる」

脂質やたんぱく質は、糖質と異なり、

  • 消化酵素が必要

  • 細かく分解しないと吸収できない

  • ミトコンドリアでの処理が複雑

という特徴があります。

つまり、エネルギーにするまでのステップが多いのです。

脂質は

→ 乳化 → 分解 → ミトコンドリアでβ酸化 → ATPへ

たんぱく質は

→ アミノ酸に分解 → TCA回路で処理 → エネルギーへ

という段階を踏みます。

糖質と比べると、このプロセスは圧倒的に“重い”。

消化力が落ちていると、糖質しか使えなくなる

現代の多くの人は、

  • 胃酸不足

  • 膵酵素の低下

  • ストレスによる消化力の低下

  • 過度の疲労

  • 寝不足

  • ビタミン・ミネラル不足

こうした理由により、脂質・たんぱく質の消化吸収がうまくいかなくなっています。

すると体はこうなります。

「複雑な栄養素は処理できない。簡単に使える糖質が欲しい!」

これは意志の弱さではなく、身体側からの“生理学的なSOS”なのです。

ミトコンドリアが疲れていると、さらに糖質依存が進む

エネルギーをつくる工場である ミトコンドリア は、ビタミンB群、マグネシウム、鉄、亜鉛など多くの微量栄養素を必要とします。

不足すると、

  • 脂質を処理できない

  • たんぱく質を処理できない

  • エネルギー不足になる

  • 甘いものが欲しくなる

という“負のループ”に入りやすくなります。

甘いものが止められない方は、消化・吸収機能の低下や、ビタミンやミネラル不足によるミトコンドリア機能低下 のために、糖質を食べないと必要なエネルギーが得られない状態に陥っている可能性が高いといえます。

つまり、

  • 糖質だけの問題ではなく

  • 体全体の“エネルギーをつくる力”の問題

ここに目を向けることが、とても大切なのです。


糖質が体に与える影響 ― 気分やエネルギーの波と関係します

糖質は体にとって大切なエネルギー源ですが、摂り方や体の状態によって 血糖値の変動が起きやすい栄養素 でもあります。

そして、この血糖値の上下は、

  • 眠気

  • イライラ

  • 集中力の低下

  • 甘いものが止まらない感覚

など、日常的な体調の波に関係していることが多くあります。

ここでは詳しい仕組みには触れませんが、糖質は「体と自律神経の調律」に大きく関わる栄養素であり、エネルギーの使い方を整える上で、避けて通れないテーマ です。

このあたりの内容は、Labo Intiu. にて「血糖値とエネルギー代謝」シリーズを公開中です。

興味がある方は、そちらもチェックしてみてください。

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まとめ ― 糖質は“敵”ではなく、体を知る入口

糖質は、摂り方を誤ると体調の波をつくりやすい一方で、

正しく扱えば、私たちの生命活動を支える心強いエネルギー源でもあります。

今回お伝えしたように、

  • 甘いものが止まらない

  • 食後に強い眠気がくる

  • 朝のだるさが抜けない

  • 気分が安定しにくい

こうした悩みの背景には、

消化吸収の低下やミトコンドリア機能の弱りが隠れていることがあります。

つまり「糖質を我慢する」だけでは改善しないケースが多いということです。

Studio U.の健康カウンセリングでは

ただ「糖質を減らしましょう」と提案するのではなく、

  • 生活習慣

  • 食事内容

  • 血液データ

  • ストレス状態

  • 体質の傾向

こうした情報を丁寧に確認しながら、その人のエネルギーの使い方、代謝のクセ(パターン)を一緒に読み解いていきます。

そのうえで、

“無理なく続けられる糖質との向き合い方”

を一緒に見つけていく──それが私のカウンセリングのスタイルです。

糖質を悪者扱いするのではなく、自分の体を正しく知り、選べるようになることを大切にしています。

今回の内容が、日々の食事や体調を見直す小さなきっかけになれば嬉しく思います。

健康カウンセリング(個別)

生活習慣・食事・血液データなどを総合的に見て、

一人ひとりに合った“無理のない整え方”をご提案します。

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医療免責事項

本記事の情報は一般的な知識の提供を目的としており、医学的アドバイスに代わるものではありません。

体質や体調によって必要なケアは異なります。

不調の改善や健康管理に関して不安や疑問がある場合は、必ず医師や専門家にご相談ください。

また、Studio U.が提供する健康カウンセリングは、診断・治療・処方などの医療行為には該当しません。

食習慣や生活習慣の見直しをサポートし、より良い選択のための伴走を目的としたサービスです。

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